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『日蓮大聖人御書全集 新版』全文検索

国々・万民の身に一々にかかるべし。あるいはまた白癩・黒癩、諸の悪重病の人々おおかるべし。我が弟子等、この由を存ぜさせ給え。恐々謹言。
  九月九日    日蓮 花押
  この文は、別しては兵衛志殿へ、総じては我が一門の人々御覧あるべし。他人に聞かせ給うな。

(179)

兵衛志殿御返事(深山厳冬の事)

 弘安元年(ʼ78)11月29日 57歳 池上宗長

 銭六貫文〈内一貫、次郎よりの分〉、白厚綿の小袖一領。
 四季にわたりて財を三宝に供養し給う、いずれもいずれも功徳にならざるはなし。ただし、時に随って勝劣・浅深わかれて候。うえたる人には、衣をあたえたるよりも、食をあたえて候は、いますこし功徳まさる。こごえたる人には、食をあたえて候よりも、衣はまたまさる。春夏に小袖をあたえて候よりも、秋冬にあたえぬれば、また功徳一倍なり。これをもって一切はしりぬべし。
 ただし、このことにおいては、四季を論ぜず、日月をたださず、ぜに・こめ・かたびら・きぬこそで、日々月々にひまなし。例せば、びんばしゃらおうの教主釈尊に日々日々に五百輛の車をおくり、阿育