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た符合し候い畢わんぬ。未来に仏に成り候わんこと、疑いなく覚え候。委細は見参の時申すべし。
建治四年戊寅二月十三日 日蓮 花押
松野殿御返事
(378)
妙法尼御返事
弘安元年(ʼ78)5月1日 57歳 妙法尼〈松野殿の縁者〉
日月は地におち、須弥山はくずるとも、彼の女人、仏に成らせ給わんこと疑いなし。あらたのもしや、たのもしや。
干し飯一斗・古酒一筒・ちまき・あおざし・たかんな、方々の物、送り給びて候。
草にさける花、木の皮を香として仏に奉る人、霊鷲山へ参らざるはなし。いわんや、民のほねをくだける白米、人の血をしぼれるがごとくなるふるさけを、仏・法華経にまいらせ給える女人の成仏得道、疑うべしや。
五月一日 日蓮 花押
妙法尼御返事
題号 | 執筆年月日 | 聖寿 | 対告衆 |
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(377)松野殿御返事(三界無安の事) | 建治4年(’78)2月13日 | 57歳 | 松野六郎左衛門 |
(378)妙法尼御返事 | 弘安元年(’78)5月1日 | 57歳 | 妙法尼<松野殿の縁者> |