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『日蓮大聖人御書全集 新版』全文検索

その詮を尋ぬれば教主釈尊の御子なり。三千余社の大小の神祇も釈尊の御子息なり。全く阿弥陀仏の子にあらざるなり。
  九月 日    日蓮 花押
 南部六郎実長殿

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南部六郎殿御書

 文永8年(ʼ71)5月16日 50歳 波木井実長

 眠れる師子に手を付けざれば瞋らず、流れにさおを立てざれば浪立たず、謗法を呵責せざれば留難なし。
 「もし善比丘あって、法を壊る者を見て、置いて、呵責せずんば」の「置」の字をおそれずんば、今は吉し、後を御らんぜよ、無間地獄疑いなし。故に、南岳大師、四安楽行に云わく「もし菩薩有って、悪人を将護して治罰すること能わず、それをして悪を長ぜしめ、善人を悩乱し、正法を敗壊せば、この人は実には菩薩にあらず。外には詐侮を現じ、常にこの言を作さん。『我は忍辱を行ず』と。その人は命終して、諸の悪人とともに地獄に堕ちん」云々。