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十八円満抄
弘安3年(ʼ80)11月3日 59歳 最蓮房
日蓮これを記す。
問うて云わく、十八円満の法門の出処、いかん。
答えて云わく、源、蓮の一字より起こるなり。
問うて云わく、このこと所釈にこれを見たりや。
答えて云わく、伝教大師の修禅寺相伝日記にこれ在り。この法門は当世天台宗の奥義なり。秘すべし、秘すべし。
問うて云わく、十八円満の名目、いかん。
答えて云わく、一に理性円満、二に修行円満、三に化用円満、四に果海円満、五に相即円満、六に諸教円満、七に一念円満、八に事理円満、九に功徳円満、十に諸位円満、十一に種子円満、十二に権実円満、十三に諸相円満、十四に俗諦円満、十五に内外円満、十六に観心円満、十七に寂照円満、十八に不思議円満已上。
問うて云わく、意いかん。
題号 | 執筆年月日 | 聖寿 | 対告衆 |
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(281)十八円満抄 | 弘安3年(’80)11月3日 | 59歳 | 最蓮房 |