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『日蓮大聖人御書全集 新版』全文検索

ぼえ候え。
 日蓮こいしくおわせば、常に出ずる日、ゆうべにいずる月をおがませ給え。いつとなく日月にかげをうかぶる身なり。また後生には、霊山浄土にまいりあいまいらせん。南無妙法蓮華経、南無妙法蓮華経。
  六月十六日    日蓮 花押
 さどの国のこうの尼御前
  阿仏御房尼ごぜんより、ぜに三百文。同心なれば、この文を二人して人によませてきこしめせ。

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国府入道殿御返事

 建治2年(ʼ76)4月12日 55歳 国府入道夫妻

 人の御心は定めなきものなれば、うつる心さだめなし。さどの国に候いし時御信用ありしだにもふしぎにおぼえ候いしに、これまで入道殿をつかわされし御心ざし、また国もへだたり、年月もかさなり候えば、たゆむ御心もやとうたがい候に、いよいよいろをあらわし、こうをつませ給うこと、ただ一生二生のことにはあらざるか。