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『日蓮大聖人御書全集 新版』全文検索

他の四衆のごとき、各々の業因異なりといえども、師の苦岸等の四人とともに同じく無間地獄に入りぬ。また師子音王仏の末法の無量無辺の弟子等の中にも、貴賤の異なり有りといえども、同じく勝意が弟子となるが故に、一同に阿鼻大城に堕ちぬ。今、日本国またまたかくのごとし。
 去ぬる延暦・弘仁年中、伝教大師、六宗の弟子檀那等を呵責する語に云わく「その師の堕つるところ、弟子もまた堕つ。弟子の堕つるところ、檀越もまた堕つ。金口の明説、慎まざるべけんや、慎まざるべけんや」等云々。
 疑って云わく、汝が分斉に、何をもって三大師を破するや。
 答えて云わく、予はあえて彼の三大師を破せざるなり。
 問うて云わく、汝が上の義は、いかん。
 答えて云わく、月氏より漢土・本朝に渡るところの経論は五千・七千余巻なり。予ほぼこれを見るに、弘法・慈覚・智証においては、世間の科はしばらくこれを置く、仏法に入っては謗法第一の人々と申すなり。
 「大乗を誹謗する者は、箭を射るよりも早く地獄に堕つ」とは如来の金言なり。はたまた、謗法罪の深重なることは、弘法・慈覚等、一同に定め給い畢わんぬ。
 人の語はしばらくこれを置く。釈迦・多宝の二仏の金言虚妄ならずんば、弘法・慈覚・智証においては、定めて無間大城に入り、十方分身の諸仏の舌堕落せずんば、日本国中の四十五億八万九千六百五十九人の一切衆生は、彼の苦岸等の弟子檀那等のごとく阿鼻地獄に堕ちて、熱鉄の上において仰臥