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舎・悪妻・悪子・悪所従等よりも、これに超過しもって恐怖すべきこと百千万億倍なるは、持戒・邪見の高僧等なり。
問うて云わく、上に挙ぐるところの三大師を謗法と疑うか。叡山第二の円澄寂光大師・別当光定大師・安慧大楽大師・恵亮和尚・安然和尚・浄観僧都・檀那僧正・恵心先徳、これらの数百人、弘法の御弟子の実慧・真済・真雅等の数百人、ならびに八宗・十宗等の大師・先徳、日と日と、月と月と、星と星と、並び出でたるがごとし。既に四百余年を経歴するに、これらの人々、一人としてこの義を疑わず。汝、いかなる智をもってこれを難ずるや云々。
これらの意をもってこれを案ずるに、我が門家は、夜は眠りを断ち昼は暇を止めてこれを案ぜよ。一生空しく過ごして万歳悔ゆることなかれ。恐々謹言。
八月二十三日 日蓮 花押
富木殿
鵝目一結、給び候い了わんぬ。
志有らん諸人は、一処に聚集して御聴聞あるべきか。
題号 | 執筆年月日 | 聖寿 | 対告衆 |
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(137)富木殿御書(止暇断眠御書) | 建治3年(’77)8月23日 | 56歳 | 富木常忍 |