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『日蓮大聖人御書全集 新版』全文検索

「鬼」とは五識なり。流転門の時は悪鬼なり、還滅門の時は善鬼なり。よって、十界互具・百界千如の一念三千を、「鬼子母神」「十羅刹女」と云うなり。三宝荒神とは、十羅刹女のことなり。いわゆる、飢渇神・貪欲神・障礙神なり。今、法華経の行者は、三毒即三徳と転ずるが故に、三宝荒神にあらざるなり。荒神とは、法華不信の人なり。法華経の行者の前にては守護神なり云々。
第四 「受持法華名者、福不可量(法華の名を受持せん者、福は量るべからず)」の事
  御義口伝に云わく、「法華名」と云うは、題目なり。「者」と云うは、日本国の一切衆生の中には法華経の行者なり。また云わく、「者」の字は、男女の中には別して女人を讃めたり。女人を指して「者」と云うなり。十羅刹女は別して女人を本とせり。例せば、竜女が「度脱苦衆生(苦の衆生を度脱せん)」とて、女人を苦の衆生と云うがごとし。薬王品の「是経典者(この経典の者)」の「者」と同じことなり云々。
第五 「皐諦女」の事
  御義口伝に云わく、「皐諦女」は、本地は文殊菩薩なり。山海いかなる処にても法華経の行者を守護すべしという経文なり。九悪一善とて、「皐諦女」をば一善と定めたり。十悪の煩悩の時は、偸盗に皐諦女は当たれり。逆次に次第するなり云々。
第六 五番神呪の事
  御義口伝に云わく、五番神呪とは、我らが一身なり。妙とは十羅刹女なり、法とは持国天王なり、蓮とは増長天王なり、華とは広目天王なり、経とは毘沙門天王なり。この妙法の五字は、五番神呪