『日蓮大聖人御書全集　新版』全文検索

縁真如の智なり、「白毫」は不変真如の理なり。今、日蓮等の類い、南無妙法蓮華経と唱え奉るは、これらの相好を具足するなり。我らが生の始めは赤色の肉髻なり。死して後の白骨は白毫相なり。生の始めの赤色は随縁真如の智なり、死して後の白骨は不変真如の理なり。秘すべし、秘すべし云々。
第三　「八万四千七宝鉢（八万四千の七宝の鉢）」の事
　　御義口伝に云わく、この文は妙音菩薩、雲雷音王仏に奉るところの供養の鉢なり。今、日蓮等の類い、南無妙法蓮華経と唱え奉る者は、八万四千の鉢を三世の諸仏に供養し奉るなり。「八万四千」とは、我らが八万四千の塵労なり。南無妙法蓮華経と唱え奉るところにて八万四千の法門と顕るるなり。法華経の文字は、開結二経を合しては八万四千なり。
　　また云わく、「八」とは、八苦なり。「四」とは、生老病死なり。「七宝」とは、頭上の七穴なり。「鉢」とは、智器なり。妙法の智水を受持するをもって、「鉢」とは心得べきなり云々。

　　　　普門品五箇の大事
第一　「無尽意菩薩」の事
　　御義口伝に云わく、「無尽意」とは、円融の三諦なり。「無」とは空諦、「尽」とは仮諦、「意」とは中道なり。「観世音」とは、「観」は空諦、「世」は仮諦、「音」は中道なり。「妙法蓮華経」とは、「妙」とは空諦、「法蓮華」とは仮諦、「経」とは中道なり。三諦法性の妙理を、三諦の「観世音」と三諦の「無尽意」に対して説きたもうなり。今、日蓮等の類い、南無妙法蓮華経と唱え奉る者は、