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『日蓮大聖人御書全集 新版』全文検索

しかりといえども、当品は迹門付嘱の品なり。上行菩薩を首として付嘱したもうあいだ、上行菩薩の御本意と見たるなり云々。
第三 「如世尊勅、当具奉行(世尊の勅のごとく、当につぶさに奉行すべし)」の事
  御義口伝に云わく、諸の菩薩等の誓言の文なり。諸天善神・菩薩等を日蓮等の類い諫暁するは、この文によるなり云々。

    薬王品六箇の大事
第一 「不如受持此法華経、乃至一四句偈(この法華経の乃至一四句偈を受持するにはしかず)」の事
  御義口伝に云わく、「法華経」とは、一経二十八品なり。「一四句偈」とは、題目の五字と心得べきなり云々。
第二 十喩の事
  御義口伝に云わく、十喩とは、十界なり。この「山」の下に地獄界を含めり。「川流江河」に餓鬼・畜生を摂せり。「日月」の下に修羅を収めたり。「帝釈・梵天」は、天界なり。「凡夫人」とは、人間なり。声聞とは、「四向四果の阿羅漢」なり。縁覚とは、「辟支仏中(辟支仏の中)」と説かれたり。菩薩は、「菩薩為第一(菩薩はこれ第一なり)」と云えり。仏界とは、「如仏為諸法王(仏はこれ諸法の王なるがごとし)」と見えたり。この十界を十喩と挙げて教相を分別して、さて妙法蓮華経の「於一仏乗(一仏乗において)」より「分別説三(分別して三を説きたもう)」する時、かくのごとく挙げたり。よって一念