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『日蓮大聖人御書全集 新版』全文検索

第二 「出広長舌(広長舌を出だしたもう)」の事
  御義口伝に云わく、「広」とは迹門、「長」とは本門、「舌」とは中道法性なり。十法界は、妙法の功徳なれば「広」と云うなり、竪に高ければ「長」と云うなり。「広」とは三千塵点より已来の妙法、「長」とは五百塵点より已来の妙法、同じく「広長舌」なり云々。
第三 「十方世界、衆宝樹下、師子座上(十方の世界の衆の宝樹の下、師子座の上)」の事
  御義口伝に云わく、「十方」とは、十界なり。この下において、草木成仏、分明なり。「師子」とは、「師」は師匠、「子」は弟子なり。「座上」とは、寂光土なり。十界即本有の寂光国土なり云々。
第四 「満百千歳(百千歳を満たす)」の事
  御義口伝に云わく、「満」とは法界なり、「百」は百界なり、「千」は千如なり。一念三千を、「満百千歳」と説くなり云々。一時も一念も「満百千歳」にして、十種の神力を現ずるなり。十種の神力とは、十界の神力なり。十界の各々の神力は、一種の南無妙法蓮華経なり云々。
第五 「地皆六種震動。其中衆生○衆宝樹下(地は皆六種に震動す。その中の衆生○衆の宝樹の下)」の事
  御義口伝に云わく、「地」とは、国土世間なり。「其中衆生」とは、衆生世間なり。「衆宝樹下」とは、五陰世間なり。一念三千分明なり云々。
第六 「娑婆、是中有仏、名釈迦牟尼仏(娑婆、この中に仏有し、釈迦牟尼仏と名づけたてまつる)」の事
  御義口伝に云わく、本化弘通の妙法蓮華経を大忍辱の力をもって弘通するを、「娑婆」と云うなり。「忍辱」は、寂光土なり。この忍辱の心を、「釈迦牟尼仏」といえり。「娑婆」とは、堪忍世界