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『日蓮大聖人御書全集 新版』全文検索


    宝塔品二十箇の大事
第一 「宝塔」の事
  文句の八に云わく「前仏すでに居し、今仏並び座す。当仏もまたしかなり」。
  御義口伝に云わく、「宝」とは、五陰なり。「塔」とは、和合なり。五陰和合をもって「宝塔」と云うなり。この五陰和合とは、妙法の五字なりと見る、これを「見」とは云うなり。今、日蓮等の類い、南無妙法蓮華経と唱え奉る者は、「見宝塔」なり。
第二 「有七宝(七宝有り)」の事
  御義口伝に云わく、「七宝」とは、聞・信・戒・定・進・捨・慙なり。また云わく、頭上の七穴なり。今、日蓮等の類い、南無妙法蓮華経と唱え奉るは、「有七宝」の行者なり云々。
第三 「四面皆出(四面に皆出だす)」の事
  文句の八に云わく「『四面出香(四面に香を出だす)』とは、四諦の道風、四徳の香を吹くなり」。
  御義口伝に云わく、「四面」とは、生老病死なり。四相をもって我らが一身の塔を荘厳するなり。我らが生老病死に南無妙法蓮華経と唱え奉るは、しかしながら「四徳の香を吹く」なり。「南無」とは楽波羅蜜、「妙法」とは我波羅蜜、「蓮華」とは浄波羅蜜、「経」とは常波羅蜜なり云々。
第四 「出大音声(大音声を出だす)」の事
  御義口伝に云わく、我ら衆生の朝夕吐くところの言語なり。「大音声」とは、権教は小音声、法