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一大事御書
あながちに申させ給え。日蓮が身のうえの一大事なり。あなかしこ、あなかしこ。
五月十三日 日蓮 花押
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不妄語戒事
凡夫にておわせし時、不妄語戒を持って、まなこをぬかれ、かわをはがれ、ししむらをやぶられ、血をすわれ、骨かれ、子を殺され、めをうばわれなんどせしかども、無量劫が間、一度もそら事なくして、その功によって仏となり給いて候が、「無一不成仏」と申して、南無妙法蓮華経とただ一反申せる人、一人として仏にならざるはなしととかせ給いて候。
釈迦一仏の仰せなりとも疑うべきにあらざるに、十方の仏の御前にて、なにのへんぱにかそら事をばせさせ給うべき。その上、釈迦仏と十方の仏、同時に舌を大梵天に。
題号 | 執筆年月日 | 聖寿 | 対告衆 |
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(438)不妄語戒事 |