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漢王も、疑わずして大臣のことばを信ぜしかば、立つ波こおり行くぞかし。石に矢のたつ、これまた父のかたきと思いし至信の故なり。いかにいわんや仏法においてをや。
法華経を受け持って南無妙法蓮華経と唱うる、即ち五種の修行を具足するなり。このこと、伝教大師入唐して、道𨗉和尚に値い奉って、五種頓修の妙行ということを相伝し給うなり。日蓮が弟子檀那の肝要、これより外に求むることなかれ。神力品に云わく。委しくはまたまた申すべく候。あなかしこ、あなかしこ。
建治三年八月二十三日 日蓮 花押
日女御前御返事
題号 | 執筆年月日 | 聖寿 | 対告衆 |
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(405)日女御前御返事(御本尊相貌抄) | 建治3年(’77)8月23日 | 56歳 | 日女 |