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御心ざし、申すばかりなく候えば、いずくにて死に候とも、はかをばみのぶさわにせさせ候べく候。
また、くりかげの御馬は、あまりおもしろくおぼえ候ほどに、いつまでもうしなうまじく候。ひたちのゆへひかせ候わんと思い候が、もし人にもぞとられ候わん、またそのほかいたわしくおぼえば、ゆよりかえり候わんほど、かずさのもばら殿のもとにあずけおきたてまつるべく候に、しらぬとねりをつけて候いてはおぼつかなくおぼえ候。まかりかえり候わんまで、このとねりをつけおき候わんとぞんじ候。
そのようを御ぞんちのために申し候。恐々謹言。
九月十九日 日蓮
進上 波木井殿御報
所ろうのあいだ、はんぎょうをくわえず候こと、恐れ入り候。
(289)
大豆御書
弘安期 波木井一族
大豆一石、かしこまって拝領し畢わんぬ。法華経の御宝前に申し上げ候。
題号 | 執筆年月日 | 聖寿 | 対告衆 |
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(288)波木井殿御報 | 弘安5年(’82)9月19日 | 61歳 | 波木井実長 |
(289)大豆御書 | 弘安期 | 波木井一族 |