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『日蓮大聖人御書全集 新版』全文検索

(267)

故阿仏房讃歎御書

 弘安2年(ʼ79)3月以降 58歳以降 阿仏房の縁者

 「方便もて涅槃を現ず。しかも実には滅度せず」ととかれて、八月十五夜の満月の雲にかくれておわするがごとく、いまだ滅し給わず候なれば、人こそ雲にへだてられてみまいらせず候とも、月は仏眼・仏耳をもってきこしめし御らんあるらん。
 その上、故阿仏房は「一心に仏を見たてまつらんと欲す」の者なり。あに、臨終の時、釈迦仏を見まいらせ候わざらん。その上。