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『日蓮大聖人御書全集 新版』全文検索

少悩」云々。止観の第八に云わく「毘耶に偃臥するがごときは、疾に託して教えを興す乃至如来は滅に寄せて常を談じ、病に因って力を説く」云々。
 また云わく「病の起こる因縁を明かすに、六つ有り。一には四大の順ならざるが故に病む。二には飲食の節ならざるが故に病む。三には坐禅の調わざるが故に病む。四には鬼便りを得。五には魔の所為なり。六には業の起こるが故に病む」云々。大涅槃経に云わく「世に三人のその病治し難きもの有り。一には大乗を謗ず。二には五逆罪あり。三には一闡提なり。かくのごとき三病は、世の中の極重なり」云々。また云わく「今世に悪業成就し乃至必ず応に地獄なるべし乃至三宝を供養するが故に、地獄に堕ちずして現世に報いを受く。いわゆる頭と目と背との痛みなり」等云々。止観に云わく「もし重罪有るも乃至人中に軽く償う。これはこれ業の謝せんと欲するが故に病むなり」云々。
 竜樹菩薩、大論に云わく「問うて云わく、もししからば、華厳経乃至般若波羅蜜は秘密の法にあらず。しかるに法華等は乃至譬えば、大薬師の能く毒を変じて薬となすがごとし」云々。天台、この論を承けて云わく「譬えば、良医の能く毒を変じて薬となすがごとし乃至今経に記を得るは、即ちこれ毒を変じて薬となす。故に、論に云わく『余経は秘密にあらず、法華を秘密となす』と」云々。止観に云わく「法華能く治す。また称して妙となす」云々。妙楽云わく「治し難きを能く治す。ゆえに妙と称す」云々。
 大経に云わく「その時、王舎大城の阿闍世王その性弊悪にして乃至父を害し已わって、心に悔熱を生ず乃至心悔熱するが故に、遍体に瘡を生ず。その瘡、臭穢にして附近すべからず。その時、その母