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そ、法華経にはいのりまいらせ候え。
さては、えち後房・しもつけ房と申す僧をいよどのにつけて候ぞ。「しばらくふびんにあたらせ給え」と、とき殿には申させ給え。恐々謹言。
十一月二十五日 日蓮 花押
富城殿女房尼御前
いよ房は学生になりて候ぞ。つねに法門きかせ給い候え。
(144)
富城入道殿御返事(十羅刹守護の事)
弘安3年(ʼ80)4月10日 59歳 富木常忍
鵝目一結、給び候い了わんぬ。
御志は挙げて法華経に申し候い了わんぬ。定めて十羅刹の御身を守護せんこと、疑いなく候か。さては尼御前の御事、おぼつかなく候由、申し伝えさせ給い候え。恐々謹言。
卯月十日 日蓮 花押
富城入道殿御返事
題号 | 執筆年月日 | 聖寿 | 対告衆 |
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(143)富木殿女房尼御前御書 | 弘安2年(’79)11月25日 | 58歳 | 富木尼 |
(144)富城入道殿御返事(十羅刹守護の事) | 弘安3年(’80)4月10日 | 59歳 | 富木常忍 |