1211ページ
日蓮が法華経を弘むる功徳は、必ず道善房の身に帰すべし。あらとうと、とうと。
よき弟子をもつときんば、師弟仏果にいたり、あしき弟子をたくわいぬれば、師弟地獄におつといえり。師弟相違せば、なに事も成すべからず。委しくはまたまた申すべく候。
常にかたりあわせて、出離生死して、同心に霊山浄土にてうなずきかたり給え。経に云わく「衆に三毒有りと示し、また邪見の相を現ず。我が弟子はかくのごとく、方便もて衆生を度す」云々。前々申すごとく御心得あるべく候。あなかしこ、あなかしこ。
弘安元年戊寅卯月 日 日蓮 花押
浄顕房
義浄房
題号 | 執筆年月日 | 聖寿 | 対告衆 |
---|---|---|---|
(103)華果成就御書 | 弘安元年(’78)4月 | 57歳 | 浄顕房・義浄房 |