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『日蓮大聖人御書全集 新版』全文検索

    一、二十八品ことごとく南無妙法蓮華経の事

  疏の十に云わく「総じて一経を結するに、ただ四つあるのみ。その枢柄を撮ってこれを授与す」。
  御義口伝に云わく、「一経」とは、本迹二十八品なり。「ただ四つ」とは、名・用・体・宗の四つなり。「枢柄」とは、ただ題目の五字なり。「授与す」とは、上行菩薩に授与するなり。「これ」とは、妙法蓮華経なり云々。この釈、分明なり。
  今、日蓮等の弘通の南無妙法蓮華経は、体なり、心なり。二十八品は用なり。二十八品は助行なり、題目は正行なり。正行に助行を摂むべきなり云々。
一、無量義経の事
  御義口伝に云わく、妙法の序分は無量義経なれば、十界ことごとく妙法蓮華経の序分なり。
一、序品
  御義口伝に云わく、「如是我聞(かくのごときを我聞きき)」の四字を能く能く心得れば、一経の無量の義は知られ易きなり。十界互具・三千具足の妙と聞くなり。この所聞は妙法蓮華と聞く故に、妙法の法界は互具にして三千清浄なり。この四字をもって一経の始終に亘るなり。二十八品の文々句々の義理、我が身の上の法門と聞くを、「如是我聞」とは云うなり。その聞き物は南無妙法蓮華経なり。