『日蓮大聖人御書全集　新版』全文検索

し、暴雨・悪風、時節に依らず、常に飢饉に遭って苗実成らず、多く他方の怨賊有って国内を侵掠し、人民は諸の苦悩を受け、土地に楽しむところの処有ることなけん」文。
　大集経に云わく「もし国王有って、我が法の滅せんを見て、捨てて擁護せずんば、無量世において施・戒・慧を修すとも、ことごとく滅失して、その国の内に三種の不祥の事を出ださん乃至命終して、大地獄に生ぜん」。
　仁王経に云わく「大王よ。国土乱れん時はまず鬼神乱る。鬼神乱るるが故に万民乱る」文。また云わく「大王よ。我、今五眼もて明らかに三世を見るに、一切の国王は皆過去の世に五百の仏に侍うるによって帝王主となることを得たり。ここをもって、一切の聖人・羅漢、しかもために彼の国土の中に来生して大利益を作さん。もし王の福尽きん時は、一切の聖人、皆、ために捨て去らん。もし一切の聖人去らん時は、七難必ず起こらん」。
　仁王経に云わく「大王よ。吾が今化するところ、百億の須弥、百億の日月あり。一々の須弥に四天下有り。その南閻浮提に十六の大国、五百の中国、十千の小国有り。その国土の中に七つの畏るべき難有り。一切の国王、この難のための故に○いかなるを難となす。日月度を失い、時節返逆し、あるいは赤日出で、黒日出で、二・三・四・五の日出で、あるいは日蝕して光無く、あるいは日輪一重、二・三・四・五重の輪現ずるを○一の難となすなり。二十八宿度を失い、金星・彗星・輪星・鬼星・火星・水星・風星・刀星・南斗・北斗・五鎮の大星・一切の国主星・三公星・百官星、かくのごとき諸星、各々変現するを○二の難となすなり。大火国を焼き、万姓焼尽せん。あるいは鬼火・竜火・天火・山神火・