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『日蓮大聖人御書全集 新版』全文検索

て後、食吐鬼に生まれん』。苦得外道言わく『七日の内には死すべからず。我、羅漢を得ん。餓鬼道には生まれじ』と」等云々。瞻婆城の長者の婦懐妊す。六師外道云わく「女子に生まれん」。仏記して云わく「男子に生まれん」等云々。仏記して云わく「却って後三月あって、我は当に般涅槃すべし」等云々。一切の外道云わく「これ妄語なり」等云々。仏記のごとく、二月十五日に般涅槃し給えり。
 法華経の第二に云わく「舎利弗よ。汝は未来世において、無量無辺不可思議劫を過ぎて乃至当に作仏することを得べし。号づけて華光如来と曰わん」等云々。また第三の巻に云わく「我がこの弟子・摩訶迦葉は、未来世において、当に三百万億を奉覲することを得べし乃至最後身において、成じて仏となることを得ん。名づけて光明如来と曰わん」等云々。また第四の巻に云わく「また如来滅度するの後に、もし人有って妙法華経の乃至一偈一句を聞いて、一念も随喜せば、我はまたために阿耨多羅三藐三菩提の記を授く」等云々。
 これらの経文は、仏未来世の事を記したもう。上に挙ぐるところの苦得外道等の三事符合せずんば、誰か仏語を信ぜん。たとい多宝仏証明を加え、分身の諸仏長舌を梵天に付け給うとも、信用し難きか。
 今またもってかくのごとし。たとい日蓮、富楼那の弁を得て、目連の通を現ずとも、勘うるところ当たらずんば、誰かこれを信ぜん。去ぬる文永五年に蒙古国の牒状我が朝に渡来するところ、賢人有らばこれを怪しむべし。たといそれを信ぜずとも、去ぬる文永八年九月十二日御勘気を蒙りしの時吐くところの強言、次の年二月十一日に符合せしむ。情有らん者はこれを信ずべし。いかにいわんや、今年既に彼の国災兵の上、二箇国を奪い取る。たとい木石たりといえども、たとい禽獣たりといえど