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候えども、いまだ見えさせ給わず。日蓮はその人に候わねども、ほぼこころえて候えば、地涌の菩薩の出でさせ給うまでの口ずさみにあらあら申して、況滅度後のほこさきに当たり候なり。願わくは、この功徳をもって、父母と師匠と一切衆生に回向し奉らんと祈請仕り候。
その旨をしらせまいらせんがために、御不審を書きおくりまいらせ候に、他事をすてて、この御本尊の御前にして、一向に後世をもいのらせ給い候え。またこれより申さんと存じ候。いかにも御房たち、はからい申させ給え。
日蓮 花押
題号 | 執筆年月日 | 聖寿 | 対告衆 |
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(014)本尊問答抄 | 弘安元年(’78)9月 | 57歳 | 浄顕房 |