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奉せしに異ならざるものなり。
文永十年太歳癸酉卯月二十五日 日蓮これを註す。
(007)
観心本尊抄送状
文永10年(ʼ73)4月26日 52歳 富木常忍
富木殿 日蓮
帷一つ・墨三挺・筆五管、給び候い了わんぬ。観心の法門少々これを注して、太田殿・教信御房等に奉る。このこと、日蓮が身に当たる大事なり。これを秘す。無二の志を見ば、これを開袥せらるべきか。
この書は難多く答え少なし。未聞のことなれば、人の耳目これを驚動すべきか。たとい他見に及ぶとも、三人四人座を並べてこれを読むことなかれ。仏の滅後二千二百二十余年、いまだこの書の心有らず。国難を顧みず、五の五百歳を期してこれを演説す。乞い願わくは、一見を歴来る輩は、師弟共に霊山浄土に詣でて三仏の顔貌を拝見したてまつらん。恐々謹言。
文永十年太歳癸酉卯月二十六日 日蓮 花押
富木殿御返事
題号 | 執筆年月日 | 聖寿 | 対告衆 |
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(006)如来滅後五五百歳始観心本尊抄(観心本尊抄) | 文永10年(’73)4月25日 | 52歳 | |
(007)観心本尊抄送状 | 文永10年(’73)4月26日 | 52歳 | 富木常忍 |