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『日蓮大聖人御書全集 新版』全文検索

三つは差別無し。もし人、三世の一切の仏を知らんと欲求せば、応当にかくのごとく観ずべし、心は諸の如来を造ると』。今の文を解せずんば、いかんぞ偈の『心は一切を造る。三つは差別無し』を消せん」文。恐々謹言。
 諸宗の是非、これをもってこれを糾明すべきなり。
  二月十八日    日蓮 花押

(061)

真言見聞

 文永9年(ʼ72)7月 51歳

 問う。真言亡国とは、証文いかなる経論に出ずるや。
 答う。法華誹謗、正法向背の故なり。
 問う。亡国の証文これ無くんば、いかに信ずべきや。
 答う。謗法の段は勿論なるか。もし謗法ならば、亡国・堕獄疑いなし。およそ謗法とは、謗仏・謗僧なり。三宝一体なる故なり。これ涅槃経の文なり。ここをもって法華経には「則ち一切世間の仏種を断ぜん」と説く。これを即ち一闡提と名づく。涅槃経の一と十と十一とを委細に見るべきなり。