『日蓮大聖人御書全集　新版』全文検索

　問うて云わく、念仏無間の証拠、二十八品の中にはいずれぞや。
　答う。一義に云わく、二十八品の中に証拠有れば、堕獄は治定なるか。
　　一義に云わく、法華を誹謗するを証拠とするなり。
　　一義に云わく、法華の文を尋ぬるは、信じて問うか、信ぜずして問うか。
　　一義に云わく、直ちに「阿鼻獄に入らん」の文を出だすなり。
　　一義に云わく、妙法蓮華経、その証拠なり。
　　一義に云わく、弥陀の本誓に背く故なり。
　　一義に云わく、弥陀の命を断つ故なり。
　　一義に云わく、有縁の釈尊に背く故なり。念仏無間は三世諸仏の配立なり。
　問う。止観の念仏のこと。
　答う。一義に云わく、法然の立つるところの念仏は堕獄なりと治定して、止観を問うか。
　　一義に云わく、西方の念仏と一なるか、異なるか。
　　一義に云わく、止観の念仏は法華を誹謗するか。
　　一義に云わく、彼に文段を問うべし。
　　一義に云わく、止観に依って浄土宗を建立するか。
　問う。観経は法華已後のこと。
　答う。一義に云わく、この故に法華を謗ずるか。