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『日蓮大聖人御書全集 新版』全文検索

剛身を成就することを得たり』と」。また云わく「時に国王有り。名づけて有徳と曰う乃至護法のための故に乃至この破戒の諸の悪比丘と極めて共に戦闘す乃至王、この時において法を聞くことを得已わって、心大いに歓喜し、ついで即ち命終して阿閦仏の国に生ず」已上。この文のごとくんば、在家の諸人、別の智行無しといえども、謗法の者を対治する功徳によって生死を離るべきなり。
 問うて云わく、在家の諸人、仏法を護持すべき様、いかん。
 答えて曰わく、涅槃経に云わく「もし衆生有って財物に貪著せば、我当に財を施し、しかして後、この大涅槃経をもってこれを勧め読ましむべし乃至先に愛語をもってその意に随い、しかして後、漸く当にこの大乗大涅槃経をもってこれを勧め読ましむべし。もし凡庶の者ならば、当に威勢をもってこれに逼って読ましむべし。もし憍慢なる者ならば、我当にそれがために僕使と作り、その意に随順し、それをして歓喜せしむべし。しかして後、また当に大涅槃をもってこれを教導すべし。もし大乗経を誹謗する者有らば、当に勢力をもってこれを摧いて伏せしめ、既に摧伏し已わって、しかして後、勧めて大涅槃を読ましむべし。もし大乗経を愛楽する者有らば、我躬ら当に往って恭敬・供養・尊重・讃歎すべし」已上。
 問うて云わく、今の世の道俗、ひとえに選択集に執して、法華・涅槃においては自身不相応の念を作すのあいだ、護惜建立の心無く、たまたま邪義の由を称する人有らば、念仏誹謗の者と称して悪名を天下に雨らす。これらはいかん。
 答えて曰わく、自答を存すべきにあらず。仏自らこのことを記して云わく、仁王経に云わく「大王