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『日蓮大聖人御書全集 新版』全文検索

て、彼の寺山によせおける田畠・郡郷をうばいとって念仏堂につけば、決定して往生せん。南無阿弥陀仏」とすすめければ、我が朝一同にその義になりて今に五十余年なり。日蓮これらの悪義を難じやぶることは、事ふり候いぬ。
 彼の大集経の白法隠没の時は、第五の五百歳、当世なることは疑いなし。ただし、彼の白法隠没の次には、法華経の肝心たる南無妙法蓮華経の大白法の、一閻浮提の内八万の国あり、その国々に八万の王あり、王々ごとに臣下ならびに万民までも、今日本国に弥陀称名を四衆の口々に唱うるがごとく広宣流布せさせ給うべきなり。
 問うて云わく、その証文いかん。
 答えて云わく、法華経の第七に云わく「我滅度して後、後の五百歳の中、閻浮提に広宣流布して、断絶せしむることなかれ」等云々。経文は、大集経の白法隠没の次の時をとかせ給うに、「広宣流布」と云々。同第六の巻に云わく「悪世末法の時、能くこの経を持たば」等云々。また第五の巻に云わく「後の末世の法滅せんと欲せん時において」等。また第四の巻に云わく「しかもこの経は、如来の現に在すすらなお怨嫉多し。いわんや滅度して後をや」。また第五の巻に云わく「一切世間に怨多くして信じ難し」。また第七の巻に、第五の五百歳・闘諍堅固の時を説いて云わく「悪魔・魔民・諸天・竜・夜叉・鳩槃荼等、その便りを得ん」。大集経に云わく「我が法の中において闘諍言訟せん」等云々。法華経の第五に云わく「悪世の中の比丘」。また云わく「あるいは阿練若に有り」等云々。また云わく「悪鬼はその身に入る」等云々。